Sustainability 環境・社会課題

認証ラベルを理解して買い物をしよう!


環境や人・社会に配慮したサステナブルな暮らしをしたいと思っていても、何から手をつけていいのかがわからない、どんなものが環境に配慮されているのか知りたいという方のために、まずできる方法があります。それは、認証ラベル付きの商品を購入することです。

「買い物は投票」と言いますが、良い買い物をするには、商品を見極める目を持つことが大切です。

ただ、なかなか普段の買い物に時間を費やすことができないのも事実。そんなとき、環境・人・社会に配慮されていることを一目見てわかるものが、この認証ラベルなのです。

まずは認証ラベルを理解するところから始めてみましょう。

この記事では日本で見かける代表的な6つのラベルについてみていきます。「代表的に」と書きましたが、認証ラベルはこれ以外にも数えきれないほど存在しています。それぞれの認証ラベルの意味を知って、実際の買い物に生かしていきましょう。

認証ラベルとは?

認証ラベルとは、商品(場合によってはサービス)に認証を付与して、その商品がその認証の求める基準に合致していることを示すラベルです。主に3つの役割があります。

  1. その商品が認証基準をクリアしていることを消費者が一目で見てわかる
  2. 生産者が取得する認証をクリアする過程で、何が求められているかがわかる
  3. 第三者による審査が受けられるため、公平性や中立性が担保される

認証ラベルが、生産者側は一つのブランディング・マーティングツールとして、消費者側は購買の判断基準を得られるツールとして役に立っています。

認証ラベルを取得するには第三者による審査を経て認証されます。その審査には審査費用がかかったり、持続可能な方法で生産されていたりするため、商品や会社の規模、製品の価格によって一概には言えませんが、ラベルがない商品よりも少し小売価格が高くなる傾向にあります。

代表的な認証ラベル

1. 有機JAS


有機JAS

日本でもっとも代表的な認証マーク。この認証ラベルが付与された商品のみ「有機」「オーガニック」と名乗ることができます。逆に言うと、この認証ラベルがないのに「有機」や「オーガニック」と表示することは法律で禁止されています。

第三者認証機関が、有機食品のJAS規格に適合しているかどうかを審査し、認証された事業者のみが認証マークを付与させることができます。

禁止された農薬の使用禁止、遺伝子組み換えの種を使わない、肥料や農薬は天然由来または化学的処理を行っていない物質のみ使用可能、など厳しい基準が定められています。詳しくは、農林水産省のこちら(http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html)をご覧ください。

2. 国際フェアトレード認証ラベル


HACCOBE撮影

フェアトレードとは、発展途上国で作られた商品や農作物を適正な価格で買い取ることで、生産者を持続的に支える仕組みです。

国際フェアトレード認証ラベルは、その商品がフェアトレードによって、取引がされたかどうかが一目でわかる認証ラベルです。よくコーヒーにこのマークが付けられているのを目にしますね。

コーヒーは、市場原理によって商品価格が乱高下することが起こりやすい商品作物です。価格が下落したときには商品は驚くほど安く取引されます。中小の生産者にとっては、市場原理による価格で取引をされることで、彼らの生活が脅かされることがあります。

そんな状態を食い止めて生産者に適正な価格で取引をしていき、それに認証を与えていこうというのが、この認証ラベルの主旨です。コーヒーが多いのですが、それ以外にも、紅茶・スパイス・果物・コットン製品などにも付与されています。詳しくは、フェアトレードジャパンの公式サイトよりご覧ください。(https://www.fairtrade-jp.org

3. MSC認証

MSC(Marine Stewardship Council: 海洋管理協議会)による認証ラベル。簡単にいうと、持続可能で適切に管理された漁業で獲られた水産物につけられる認証ラベルです。

こちらは天然の魚にのみつけられる認証ラベルで、養殖に関しては次にご紹介するASC認証があります。

FAO(世界食糧農業機関)の世界漁業・養殖業白書 2018年によると、世界の30%の魚が獲りすぎ、60%がもうすぐ限界という指標が出ています。日本は魚の消費大国で長年世界1位でしたが、日本人の魚の消費量の減少を受けて、現在は世界で3番目に魚を消費する国となっています。また、日本だけではなく、アジア諸国など、経済発展や日本食ブームに伴って魚の消費量が急拡大しています。消費量の拡大により漁獲量が増加することで、魚の数が少なくなり、絶滅が危惧されるものもあります。

危機にある漁業を持続可能にしていこうとして始められたのが、このMSC認証です。日本でも大手スーパー等で取り扱いが広がり始めており、これから増えていくことが予想されます。詳しくはMSC日本事務所の公式サイトをご覧ください。(https://www.msc.org/jp

4. ASC認証

ASC認証は、MSC認証の養殖版といえます。水産養殖管理協議会(Aquaculture Stewardship Council)が責任のある養殖水産物に認証を付与するラベルです。

天然の漁獲量が「取りすぎ」により、減少の一途をたどる一方、養殖生産量は技術の向上を受け、今では水産物生産量の全体の半分を絞めるようになっています。ただし、その裏には、養殖場の水質の悪化、養殖場から逃げ出した魚の影響による生態系の撹乱、病気や寄生虫の拡散、児童労働など、様々な問題が発生しています。

ASC認証は、環境に負担をかけず、労働にも配慮された方法で生産する養殖業に認証を与える仕組みです。詳しくはASCジャパン公式サイトをご覧ください。(https://www.asc-aqua.org/ja/

5.FSC®認証

    

Forest Stewardship Council®(森林管理協議会)による適切に管理された森林やその流通や加工のプロセスに対して、環境・社会・経済の観点から付与する認証です。よく紙やトイレットペーパー、ティッシュペーパーについていますね。

FAO(世界食糧農業機関)によると、天然林(全く人の手が入っていない自然な森)が1990年〜2015年の間に年平均650万ha減少しています。天然林の減少はその土地に住む生態系が破壊されたり、地球温暖化の加速の原因にもなったりと、大きな問題となっています。

そこで、このFSCでは適切に管理されたことに対して認証を付与することで、生産・消費サイドから持続可能な森づくりに貢献しようというものです。詳しくはFSCジャパンの公式サイトをご覧ください。(https://jp.fsc.org/jp-jp

6. GOTS 認証

GOTS認証(Global Organic Textile Standard /オーガニック・テキスタイル世界基準)認証は、繊維製品が正しくオーガニックであることを第三者機関により認証が付与される仕組みです。

GOTSには2種類のラベルがあります。ひとつは、「Organic」でその商品の90%以上が認証されたオーガニックの繊維でできたもの、「Made with Organic」は70%以上がオーガニック繊維でできたものとなります。衣服を中心にベッド製品、アクセサリー製品など幅広い繊維製品に使われています。

綿の栽培には、多くの農薬や殺虫剤が使われています。これらは土壌の汚染につながり、環境が悪化するだけはありません。農薬の中には発がん性のあるものもあり、綿の栽培過程で農薬を大量に浴びる生産者の健康被害の報告も多数出ています。

環境だけではなく人や社会にも悪い影響を与えているのです。加えて、最近ではファストファッションに代表されるような「使い捨ての服」が増えてきており、生産者の環境が悪化の一途をたどるばかりです。そのため、オーガニックコットンの重要性が叫ばれています。詳しくは、GOTSのホームページをご覧ください。(http://www.global-standard.org/

SDGs 12 「つくる責任 つかう責任」

これだけは知っておきたいSDGsとは?でご紹介したSDGs(Sustainable Development Goals)の「つくる責任 つかう責任」の目標12の12.8には「2030 年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。」と掲げられています。「自然と調和したライフスタイル」を送るためには、環境・人・社会に配慮された商品の購入がますます求められてくるのです。

上にご紹介したような認証ラベルの理解を深めることで、12.8の達成にも近づいてきます。

おわりに

いかがだったでしょうか。認証ラベルは、環境や社会・人、経済に配慮されて作られていることがわかりました。それぞれ対象となる問題を解決していこうという取り組みであるといえます。それぞれの背景があるので、代表的な認証ラベルを知るだけでもワクワクした気持ちになりませんか。

認証ラベルの有無は2、3秒あれば確認ができます。慣れてきたら認証ラベルを見なくても、メーカーやパッケージなどでも判断できるようになってきます。さらに関心が湧いてきたら、その認証マークができた背景や他の認証マークについても調べてみましょう。サステナブルな消費によって、少しでも未来を変えていくことができますね。

マスターオーガニックコーディネーター KAERU
オーガニック集客・ブランディング・マーケティングコンサルタント。日本のオーガニック事業者へのインタビューを続けている。クライアントのビジョンを大切にしつつ、集客支援をすることで、人や自然によりやさしいサステナブルな社会作りに奔走している。

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