Fermentation 発酵

納豆の成分を徹底解明!「簡単」手作り納豆(キネマ納豆)で体質改善


世界各地の発酵大豆~キネマ納豆って何?

納豆は日本が誇るべき発酵食品の一つですよね。
この納豆、日本独特の食品と思われてるかもしれませんが、実は納豆によく似た発酵食品は世界各地で昔からつくられています。

例えば、日本人も馴染みのある韓国のコチジャンや、中華料理の麻婆豆腐をつくる調味料、豆豉も大豆を発酵させた調味料ですね。

インドネシアのテンペは大豆をバナナの皮に包んで発酵させたもの。

ネパールの「キネマ」と呼ばれる大豆の発酵食品は納豆ととてもよく似ている食品で、これを使ってカレーをつくるそうです。

大豆を発酵させた食品は昔から世界各地で健康を維持する食べ物として重宝されていたことがわかります。

納豆は健康によい?!納豆の成分を徹底解明

大豆は、煮豆や豆乳など発酵させずに食すと健康を妨げる作用があることは、 大豆は身体によい?悪い?体質改善を目指す人の安全な大豆の摂り方でご紹介したとおりですが、世界各地で発酵させた大豆食品があるということからも、先人たちが昔から大豆のデメリットを知っていて、それを上手にカバーし、メリットに変える知恵を持ってたということがわかります。


photo AC

納豆を食べる一番のメリットは、腸内に納豆キナーゼをはじめとした善玉菌(プロバイオティックス)を送り込むことができること。

健康を維持するために腸内細菌を増やすことが大切なのは広く知られるようになりましたが、納豆はこの点において本当に体質改善につながる食べ物です。

他にも「発酵」による納豆の素晴らしい点をみてみましょう。

大豆に多く含まれるサポニンという成分は、抗菌や高血圧の予防として有効とされています。

また、このサポニンは界面活性の作用があることでも知られています。

界面活性とは油と水分を乳化させる働きがあります。石けんや、クリーム、乳液などの化粧品にも合成界面活性材が入っているので聞いたことのあるかたもいらっしゃると思います。

実は、このサポニンの油脂を乳化させる作用が油脂でできている胃腸の細胞膜を溶かし、リーキーガット症候群と呼ばれる病気の原因の1つになるともいわれています。

胃腸細胞に穴が開いて、まだ十分消化分解されていない栄養素が血流にのってしまうことを助長させてしまうのです。

このサポニンですが、発酵の過程で3-70%分解されるという研究結果があります。

このサポニンがたっぷり含まれた大豆はもろ刃の剣。
胃腸の弱い方、アレルギーをはじめとした炎症系の持病がある方は大豆を摂るなら発酵させたものを適量、摂取するほうがよいようです。

また、大豆のタンパク質は丈夫な身体をつくる素材になりますが、このタンパク質は消化しにくい成分のため、たくさんのエネルギーが必要になります。

胃の粘膜の細胞に穴が開くリーキーガット症候群の方は、消化が困難なタンパク質が十分消化しないまま血流に流れてしまい、それがアレルギーなどの炎症の原因となります。

しかし、納豆になった状態の大豆は、発酵の段階でたんぱく質がある程度アミノ酸に分解されているため、胃の中で消化しやすくエネルギーに変えやすい のです。

この点において、納豆を食べるメリットは大きいといえます。

ただし、大豆イソフラボンの作用は発酵させてもなくなることはないようです。

健康によいといわれているイソフラボンも、女性ホルモンのエストロジェンが足りない方が補うというのはよいですが、過剰に摂取してしまうと、逆に女性特有の病気の原因となりえます。

環境ホルモンやそのほかの植物成分でエストロジェンと似た働きをする物質は、この現代社会に豊富に溢れているため、エストロジェン過剰になっている人が圧倒的に多いです。

そのため、納豆(大豆製品)の食べ過ぎには注意が必要です。

自分の体調をみて、どれくらいの頻度で、どれくらいの量の納豆を食べればよいのかを考えながら摂取することが体質改善や食改善の鍵になります。

消費者にこそ、知ってほしい!納豆の材料と納豆菌のこと。


pixabay

納豆のもう一つの大きな問題は原材料のクオリティーです。

大豆の質といえば、遺伝子組み換えや農薬汚染が気になるところです。

納豆のパッケージの面に「遺伝子組み換えでない」とか、「国産大豆100%」などの表記があったとしても、今のラベル表示は5%未満であれば遺伝子組み換え素材を入れてもよいことになっています。そのため、安心な大豆をつかっているとは言い切れません。

また、有機大豆を使用していない限り、残留農薬の心配もあります。

材料の大豆のほかにも、納豆の材料として納豆菌が必要となります。

この納豆菌も大量生産の工程にのせるため、昔ながらの稲わらでつくっていた納豆の菌とは異なるものになっているのはご存じでしょうか。

納豆菌に、紫外線やガンマ線を照射すると、ほとんどの納豆菌が死んでしまいます。
その生存率は10%以下。

突然変異を起こし、生き残った菌を今度は薬剤に浸します。そこでまた突然変異を起こし生き延びる菌は1%以下。

こうやって人間にとって都合のよい菌をつくり、その菌だけを純粋培養するのです。
例えば、納豆臭があまりしない菌や、糸引きが強い菌など、という具合に。。。

このようにして作り出された菌が人間の健康にどのように作用するのか、長期的な影響はまだわからないのです。

納豆を体質改善に役立てたい場合は、栄養面でのリスク、そして原材料の質のリスク両方を総合的に見て、自分の摂取量や、購入する商品を賢く選びたいものです。

【手作り納豆のススメ】自宅でも簡単に納豆が作れるって知ってましたか。一緒に手作りしましょう~!

納豆の材料の大豆や納豆菌のこと。栄養面や健康面でのリスクなどを考えると、どれを購入すればよいか迷ってしまいますね。


photo AC

では、稲わらに包まれた昔ながらの納豆を購入すれば大丈夫でしょうか?

いえ、それらもやはり改良された菌で発酵させ、出来上がったあとに消毒した稲わらに包んでいる商品が多く、稲わらで発酵させた納豆を購入することは今の時代とても困難なようです。。。

そんな中、安心して食することができるのはやはり手づくりの納豆。

自分で安心安全なオーガニックの大豆を使用して納豆をつくることができれば多くのリスクを回避し、おいしい納豆を楽しむことができます。

納豆作りに欠かせない納豆菌も、自然の中にたくさんあるんですよ。

「でも、手作りの納豆なんて、考えただけで面倒くさい!」という方へ。

毎日仕事に忙しいあなたでも、特別な道具や材料を必要とせず、温かいところに放置しているだけでおいしい納豆がつくれる方法をご紹介します。

納豆作りに必要な材料と道具

まずは、有機大豆。量はご家族のサイズや消費量に合わせてご用意ください。


pixabay

ただし、少なすぎると温度管理が難しいため、乾燥大豆300グラム以上でつくると味が安定し、おいしい納豆に仕上がります。

そのほか、

  • 大豆を水につけておくための大きなボールか鍋
  • 大豆を茹でるためのお鍋とザル
  • 発酵させるときに大豆を入れる容器(ガラス容器が適切)
  • 発酵用のアイスボックスや発泡スチロール箱(保温効果のある袋でもよい)
  • 湯たんぽまたは、ワインなどの空き瓶

そして、納豆菌(枯草菌)が付着している植物を用意しましょう。

もし、稲わらが手に入るようであればぜひ稲わらをつかってみてください。もちろん有機栽培の稲わらであることが大事です。


pixabay

稲わらが手に入らない場合は、シダの葉っぱ、ビワの葉、ローズマリー、レモングラス、などのハーブでもつくることができます。

これらのハーブも手に入らない場合は、有機栽培の玄米のとぎ水を利用しつくることもできます。

自家製キネマ納豆の作り方

①まず、大豆を浸水させます。

乾いた大豆をきれいな水でよく洗い、水を入れ替えて18時間以上浸水させます。
大豆の3倍以上のたっぷりの水を入れてください。水は塩素やフッ素を除去した浄水をつかいましょう。

photo by Ikuko Umemura

18時間たったら豆を割ってみましょう。中心まで色ムラなく水が染み込んでいることが確認できたでしょうか。

浸水していた水にはフィチン酸やアブシジン酸などの毒素がいっぱい出てきているので、この水は破棄し、きれいな水で豆をすすぎます。

②そして、大豆がひたひたになる位の量の水を鍋に入れ、火にかけます。


pixabay

水が沸騰してきたら弱火から中火に火を落とし、常時コトコトと静かに3時間ほど火にかけてください。
茹でている間、水が蒸発して減ってくるので、時々沸騰したお湯を差し湯します。

大豆を煮込んでいる間に稲わらの処理をします。

pixabay

大豆を発酵させるガラス容器の大きさに合わせて稲わらやレモングラスなどのハーブをカットします。

小鍋にお湯を沸かし、そこに稲わら、あるいはハーブを入れ、弱火で1分ほど煮沸消毒してザルにあげます。

有機玄米を使用する場合は、大さじ1杯の玄米を200mlのお水に入れて火にかけ、沸騰してきたら火を消してそのまま冷ましておきます。

納豆菌は熱に強い菌なので、この工程で雑菌は死んでしまい納豆菌だけが生き残ります。

発酵させる容器の底に稲わらやハーブを敷き込みます。

これは少し分厚めに敷きます。なぜならばこの底に敷く葉っぱがザルがわりになり発酵中に出てくる余分な水分をガラス容器の下に落とし、豆が濡れることを防ぐからです。

大豆が水分にずっと浸っていると、そこから嫌なにおい(アンモニア臭)が発生し、おいしくない納豆に仕上がることが多いです。

そのため、容器の一番底に程よい量の葉を敷き、乾燥しすぎず保湿も出来るような環境をつくります。

大豆を茹ではじめて3時間経ったら豆を一粒取り出して冷まし、親指と薬指で挟んでつぶしてみましょう。
力をいれなくてもくにゃっとつぶれるくらいに柔らかくなっていれば茹で上がりです。

ざるに上げて、よく水切りしてください。

⑥つぎに、底に敷いた稲わら(或いはハーブ)のうえに、熱々の大豆を入れます。

最後に、上部にもたっぷり稲わら(或いはハーブ)をのせてます。

photo by Ikuko Umemura

有機玄米の場合は、茹で上がった大豆をザルにあけた際に、大さじ1の玄米茹で汁をかけ、よく水切りしてください。

容器の上部はミツロウecoラップなどで蓋をすると、より安心・安全な納豆がつくることができます(エコラップがない方は、清潔な乾いたふきんで蓋をします)。

発酵時に水分がありすぎてもおいしく完成しないですし、乾燥しすぎても発酵がすすみません。


オーストラリア発!「健康と環境に配慮したエコラップ」使い方動画はこちら

コットン布にBeeswax(ミツロウ)、オーガニックココナッツオイル、天然樹脂を染み込ませた食品保存用のラップ「こけびーエコラップ」は、ミツロウとココナッツオイルの優れた抗菌性により、食品の鮮度と美味しさを長持ちさせます。
洗って何度も使えるため、経済的です。

大豆を発酵させる

納豆菌が元気になる温度は40度前後です。

アイスボックスや発泡スチロールの箱に湯たんぽを入れて保温します。


photo AC

ワインなどの空きボトルにお湯を入れて湯たんぽがわりにしてもいいです。

上記のような箱がない場合は、保温機能のある袋で代用もできますが、それだけでは温度が下がりやすため、毛布で包むなど工夫してみてください。

湯たんぽのお湯が冷めたら、入れ替えます。
温度計がある方は、庫内40度に確認します。温度計がない場合は、触ってみてほんのり温かいくらいの温度を保ってください。

冬の季節ならコタツの中に入れるとか、炊飯器保温して発酵させる方法も目にしますが、電気の力を借りずとも工夫次第で十分おいしい納豆に仕上がります。

発酵には酸素が必要になりますが、湯たんぽの入れ替えや温度確認で庫内の様子を確認するときに空気の入れ替えがあれば酸素の供給も十分です。
このときに、温度が下がりすぎないようにご注意ください。

手作り納豆成功の秘訣は?!

自家製キネマ納豆作り成功の秘訣は、水分が多すぎないこと。乾燥させすぎないこと。

発酵の途中で容器の周りに汗かいているようでしたら出てきた水分を捨てるなど手入れしてみてくださいね。

24時間から26時間経って大豆の周りが白っぽくなり、糸が引き、納豆らしい香りがするようなら出来上がりです。

photo by Ikuko Umemura

自然の材料でつくる納豆は市販されているものと比べて糸引きが若干、弱いかもしれません。
香りも強いかもしれません。

ローズマリーやレモングラスの葉っぱを利用した場合は、ハーブの香りが移っているため、ハーブが好きな方には食べやすいかもしれません。

作る過程で時々手入れが必要だといっても、ほとんどの時間放置しているだけ!
手間がかからずつくれるのが嬉しいですね。

意外に、簡単ですよね!!
週末のちょっとした時間につくることができますので、ぜひ試してみてください。

【まとめ】納豆は身体によい?納豆を手作りする利点は?!

健康によいといわれる納豆でもその栄養分は人によってよい作用を起こしたり、反対に悪く作用したりという具合に、個人の体質やそのときの身体の状態、タイミングによっても変わってくることを覚えておきましょう。

そして、その原材料の質にこだわることで、より健康によい効果が得られるということも大切です。

納豆を手作りすることによって、あなたは作業の間楽しい時間を過ごすことができるかもしれません。

もしご家族やお子さんと一緒につくることができれば、さらに質のよい、楽しい時間を過ごすこともできますね。そして、家族みんなでつくった納豆はいつも以上においしく感じることでしょう。

それが、あなたや家族の健康だけでなく、地球にもよい影響を与えることができます。

何よりつくっているその時間、発酵のすすむ様子を観察するだけで、微生物の存在や自然の偉大なる力に触れることもできます。

このようなスローな時間を過ごすことが心と身体を充実させ、さらに健康的なライフスタイルにつながっていくのではないでしょうか。

【参照・参考】大豆サポニンに及ぼす乳酸菌の発酵作用

 
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体質改善オーガニック料理研究家 楳村郁子
子どもの頃からアレルギー体質で、30年間ステロイドを使い続けていた。40代で、ステロイドでは治らない重度のアトピーと本気で向き合おうと決意。
食生活を見直し、自然療法を日常的に取り入れ、薬を使わずに綺麗な肌と健康な体を取り戻す。
自宅・オンラインにて薬を使わずに体質改善するための食生活を伝授している。

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