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ヴィーガン・ベジタリアンは栄養不足!?菜食で気をつけたい食事のポイントとは。


日本でもここ数年で「動物性食品を食べない」というライフスタイルを選択する人が増えてきました。街にもベジタリアン、ヴィーガン対応のレストランやカフェも増え、広がりがみられています。

また、マクロビオティック実践者やマクロビオティックのお店も増えていますよね。マクロビオティックは、動物性の食品の摂取を禁止していませんが、多く摂ることをすすめていません。

このような広がりは一時的なブームではなく、多くの人たちの健康、社会問題への意識が年々高くなってきていることやライフスタイルの多様化、外国人観光客の増加なども影響しています。

ベジプレート

photo by HACCOBE編集部 Eightablishさんにて

動物性食品の摂りすぎは、さまざまな生活習慣病のもとになるというリスクがあり、食べ過ぎないようにすることは大切です。普段不足しやすい野菜や果物など、植物性食品を多く摂るよう意識することも大切なことです。

一方、動物性食品を全く食べない生活は、「健康に悪影響はないの?」と気になる方も多いでしょう。植物性の食べ物だけで、本当に栄養不足にならないのか、大きな疑問だと思います。

今回は、ヴィーガン、ベジタリアンなど菜食の場合に起こりやすい問題と、菜食を取り入れる際に気をつけたいポイントについてご紹介します。

健康・美容によいという理由でヴィーガンを選んだはずが、いつのまにか不健康になっていたりお肌が衰えていたり…なんてことにならないよう、ぜひポイントを押さえておきたいですね。

ヴィーガン食の健康上のメリットは?

サラダ
photo AC

戦後の日本の食生活は、摂っているカロリーの総量は減少する一方で、脂質(油)の摂取量が増えている傾向にあります。

その背景として、肉、卵、乳製品などの動物性食の割合が増えるなど、食の欧米化があります。

結果として、大腸癌をはじめとした癌、生活習慣病の増加などがあり、ここにきて菜食や魚を中心とした伝統的な日本食の大切さが再び注目を集めているという流れがあります。

肥満
pixabay

もちろん動物性食だけでなく、精製したもの、加工品、砂糖、添加物の増加や全体的な飽食など、現在の食の問題は多岐に広がっているため、欧米化による動物性食の増加だけが病気の原因というわけではありません。

ですが、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、カロリーなど、動物性食を食べ過ぎることで健康を害してしまう成分を確実に多く摂ってしまうことになります。

動物性食を控えることで、このような成分の過多により起こる病気のリスクを減らすことができます。

そのほかのメリットとして、地球資源の節約という観点もあります。

動物を食べられる状態まで育てるためには多くの水や食料(餌)が必要になります。植物をそのまま食べたほうが、地球上の水や食料を節約できるということにつながります。

ヴィーガン食の実践のデメリットは?

パン
pixabay

では、ヴィーガン食を取り入れることによるデメリット、心配なことはあるのでしょうか。

一番に心配されることは、栄養の偏りや不足が起こりやすいということです。

植物性食に多く含まれる栄養がある一方で、動物性食のほうが多く含まれる栄養成分もあります。そのため、極端な菜食やヴィーガンを実践することで栄養失調の状態になり、体力の低下や病気につながる人もいます。

動物性食は高タンパクなものが多いため、それがくなるということは、相対的に炭水化物を摂りすぎてしまう可能性もあります。

たとえば、肉、魚、卵などの一般的に「主菜」といわれるような食卓のメインとしていた料理がなくなり、米、パン、麺や果物などの量が増えてしまうということになります。

動物性食の摂りすぎに注意が必要なの点と同様、炭水化物の摂りすぎも糖尿病や肥満、中性脂肪の増加など、その他の病気のリスクが高まるため注意が必要です。

ヴィーガン食で不足しやすい栄養とは?

豆
pixabay

ヴィーガン食でとくに、不足しやすい栄養とはなにでしょうか。

    • たんぱく質
      植物性の食品よりも、動物性の食品の方がたんぱく質を豊富に含んでいます。また、たんぱく質の総量が多いだけでなく、そのたんぱく質を構成しているアミノ酸のバランスも動物性のものの方が優れていることがわかっています。
    • ビタミン
      さまざまな種類があるビタミンですが、とくにビタミンB群は動物性の食品に多く含まれています。菜食にかたよるとビタミンBが不足しやすくなります。なかでもビタミンB12は、ほとんど動物性食からしか摂れません。

      ビタミンB群はおもに、食べたものを効率よく身体でつかわれるような補助的な役割を担っています。不足すると、代謝が落ちたり、疲れやすくなったり、また健康な身体がつくられなくなってしまいます。

      また、ビタミンDも動物性食に多く、植物性のものでは「きのこ」などに多く含まれています。

      このように、動物性のものに多く含まれている一部ビタミンは、不足しやすくなりますので気をつけたいところです。

    • ミネラル
      植物性の食品にもミネラルは豊富に含まれていますが、亜鉛、鉄分、などの一部のミネラルは、動物性の食品に多く含まれる傾向があります。
    • とくに女性は鉄分の不足が心配ですが、大豆や青菜など豊富に含むものを食べず、偏った菜食をしていると鉄分不足になりがちです。

    • カルシウム
      また、ヴィーガンの人は乳製品を摂らないためカルシウムの量が不足しやすくなります。

      乳製品はカルシウムの吸収率が高い反面、乳糖不耐症やアレルギーのある人も多いことや、そのほかの理由から摂取自体を疑問視する声も上がっており、乳製品を多く摂ることの是非は問われれています。

    ヴィーガン食実践で気をつけたいポイント!


    pixabay

    ✓「野菜」だけになっていないかをチェック

    野菜はヘルシー・美容にいいというイメージが強いと陥りやすいことの一つが、「野菜だけ豊富にとっていれば、栄養も豊富にとれて健康的は食事」という考えです。

    緑黄色野菜、淡色野菜、葉のもの、根のもの、いろいろな種類の野菜がありますが、たとえ、すべての種類の野菜がそろっていたとしても、十分摂れるのは食物繊維くらいのもので、たんぱく質、脂質、ミネラル、一部ビタミンなど、多くの栄養は不足しやすい状態になってしまいます。

    たとえば、パンと野菜スープと野菜サラダ。ご飯と野菜の味噌汁と野菜の煮物。こんな食事がつづいていないでしょうか?

    いつも「野菜以外のものがある」ということを意識しましょう。

    ✓豆、雑穀、海藻、種子・ナッツ類を意識的に取り入れているかをチェック

    では、野菜以外のもので、なにを意識してそろえるといいのでしょうか?

    とくに注目したい食材が、「豆、雑穀、海藻、種子・ナッツ類」です。こうした食材には、不足しやすいミネラルが豊富に含まれています。

    豆、雑穀類(または、全粒穀物)には、植物性食で不足しやすいビタミンB群も豊富に含んでいます。

    野菜だけのサラダやスープなどに、少しずつプラスするようなイメージ取り入れると、無理なく継続できてバランスが整います。

    ✓「未精製」「全粒」など「一物全体」を意識することも忘れずに!

    ヴィーガン食で不足しやすい栄養を全般的に豊富に含む食材が、「未精製・全粒」の食べ物です。未精製、全粒というのは、「丸ごと食べる=一物全体」といいかえることもできます。

    たとえば、米は白米ではなく玄米、小麦粉は精白粉より全粒粉、野菜は皮ごとなどの食べ方がおすすめです。

    また、穀類や野菜などだけでなく、調味料も同じく精製度の低いものを選ぶことが大切です。白砂糖より、黒糖や粗製糖を。塩は精製塩より自然塩を選びます。

    精製してしまうと、穀類ではたんぱく質、脂質、食物繊維、ミネラル、ビタミンなど、多くの栄養が取り去られてしまい、野菜ではビタミンやポリフェノールなどの微量な栄養素がなくなってしまいます。

    調味料の場合では、精製度が高いものほどミネラルなどが少なくなるだけでなく、糖や塩の成分が濃くなり身体にとって負担になってしまいます。

    ✓できる限り、質のよい調味料、食材を選ぶこと!

    調味料というと、味をつけるもの、味を整えるものというイメージが強いかもしれませんが、実は調味料も大切な栄養源の一つです。

    昔ながらの伝統的な材料・製法でつくられた調味料には、ミネラル、ビタミン、アミノ酸などが豊富に含まれています。とくに、発酵調味料においては豊富な有用菌や酵母、酵素も含まれています。

    一方で、安価な材料で機械的な処理をされたり、「速醸」といって短期間で発酵をおこなうなど、不自然な材料・製法のものは、本来含まれるはずの栄養が含まれていないばかりか、化学添加物で味を整えてある場合も多くみられます。

    調味料も大切な食材の一つ」という意識で選ぶことが大切です。

    このようにヴィーガンやベジタリアンの食事を実践する場合、いくつかのポイントを意識をしていないと栄養不足になり、反対に不健康や美容トラブル、老化をまねいてしまう恐れがあります。

    肌トラブル
    pixabay

    一番避けたいのが、砂糖、精製したもの、化学添加物、加工品などを多く摂るような現代食をつづけながら、動物性のものだけを排除してしまうスタイルです。

    これでは身体に必要なものが摂れていないうえに、さらに栄養を取り去ってしまうようなもの。

    ヴィーガンやベジタリアンを実践しながら健康的に美しく長生きをする人もいますし、ベジタリアンのアスリートで成果を残している方もいますが、これはしっかりと栄養のバランスがとれてこその結果です。

    また、菜食が合う・動物食が合うということは、人種や体質、環境や生活習慣などにより人それぞれ違いもあります。

    どんな食生活を選択する場合でも、

    • 自分に合うか?
    • 身体の調子は良いか?

    をつねに確認することと、偏りがないかを見極める習慣をつけおいしく健康的な食生活を楽しんでみてくださいね。
     
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    ゆったりマクロビ美人食 松崎 恭子
    マクロビオティック師範、管理栄養士。
    東京・大塚にて毎月50人の生徒さんが通う人気マクロビオティック教室「ゆったりマクロビ美人食教室」を開催 。

    マクロビオティックをベースに「体にやさしい&おいしい料理は、誰でも簡単にできる」方法を皆さんにお伝えすべく料理教室、講演、食事栄養コンサルティングにて活動中。


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