Fermentation 発酵

「おいしい醤油の選び方」と「醤油の種類」の基本を紹介!醤油の使い分け次第で、普段の食事が格段に美味しくなる秘訣。


毎日のお料理に欠かすことのできない「醤油」ですが、何を基準に選んでいますか?
お店には、沢山の醤油が陳列されていますが、その選び方を変えるだけで、料理の味を格段にアップすることができます。

また、「濃口醤油」「薄口醤油」「生醤油」「たまり醤油」など、醤油の種類自体にも色々なものがありますね。どれを選べばいいか、迷ってしまうと思いますが、その特徴を知ることで、よりイメージ通りの味に近づき、おいしく料理を仕上げることができるようになります。

今回は、「基本の醤油の選び方」、そして「醤油の種類と使い分け方」をみていきましょう。

醤油のおいしさの秘密とは?原材料と作り方


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おいしい醤油ってどんなものかご存知ですか?まずは醤油の基本的な原材料と作り方について紹介いたします。

昔ながらの醤油の原材料


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醤油の原材料は、「大豆・小麦・塩」と、たった3つ。本来とてもシンプルなんです。

醤油の作り方は?

たった3つの材料だけで、あんなにおいしい調味料が出来上がるなんて、どんな風につくっているの?と気になる方もいらっしゃると思います。

醤油は、蒸した大豆と、炒って挽き割りにした小麦を混ぜ、そこに種麹を加えて「麹」にします。そこに塩水を加えて仕込み「もろみ」を作ります。
発酵・熟成した「もろみ」を絞ったものが「生(なま)醤油」で、これを火入れ・充填をして「醤油」が完成します。

「発酵」と「熟成」がおいしさの鍵

このシンプルな原材料と作り方で、なぜ、あれだけの素晴らしい風味が作られるのか?というと、それは「発酵」と「熟成」の力によるものです。

発酵熟成させることで、大豆に含まれる豊富なたんぱく質は、分解されてアミノ酸になり、醤油の旨みやコクが生み出されます

そして、小麦に豊富に含まれる炭水化物も、分解され甘みが生み出される他、乳酸菌などの働きにより乳酸や酢酸などの「有機酸」、酵母の働きにより「アルコール」、などがつくられていきます。(醤油の複雑な風味や香りなどは、こうした微量な成分が関わっています。)

このように、醤油は本来、大豆・小麦・塩を原料に、麹の力で発酵・熟成をすることで、独特の旨みや風味が生み出された発酵調味料です。

材料がシンプルということは、それだけ「材料」そのものが醤油の美味しさに直結します。また「発酵の方法」もおいしさに深く関わります。

おいしい醤油選びのポイントは「材料」と「醸造法」を確認することです。

おいしい醤油ってどんなもの?

おいしい醤油選びは、ラベルの「原材料」をチェック!


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醤油の原材料は「大豆、小麦、塩」の3つのはずですが、最近では原材料の1つである「大豆」という記載ではなく、「脱脂加工大豆」と表示されているものを頻繁に見かけるようになりました。

脱脂加工大豆というのは、その名前の通り、油を抜き取った大豆のことです。(それに対して、「丸大豆醤油」は大豆をそのまま丸ごと使った醤油のこと。)

なぜ、脱脂加工大豆が使われるかというと、「安定した味を短期間でつくることができるため」と「コストが安く抑えられるため」といった理由があります。油は、醤油の発酵熟成にそれほど必要のない成分のため、抜き取ってしまっても大きな影響はないということなのでしょう。

ですが本来、大豆の「油分」があることで醤油がつくられる「発酵の工程」がゆっくり、じっくりすすんでいきます。

おいしい醤油は、ゆっくり時間をかけてつくられる!


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醤油に限らず、ゆっくり長期間かけて発酵がすすむことにより、旨みも風味も増し、また様々な栄養成分も増していきます。

つまり、油があるからこそ発酵がゆっくりすすみ、よりおいしく、栄養価も高まります。逆に、油が少ないと発酵は早くすすむけれど、風味が出づらく、栄養価も低くなるというデメリットがあります。

脱脂加工大豆を使った方が、早くそして安定的に製品化しやすいけれど、複雑で豊かな風味は出づらい、ということがいえます。

また、もう1つのデメリットとて、脱脂加工大豆には様々な大豆が混ざっていることが多いということ。

丸大豆を使用してつくっている醤油の場合は、「〇〇産の大豆使用」と原材料の大豆にこだわりがある場合が多いのですが、脱脂加工大豆つくられたで醤油は、産地は分かりません。どこ産のどんな大豆か、という確認が難しいという問題もあります。

脱脂加工大豆という表示をみたら、要注意!


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よく指摘をされていることに「脱脂加工大豆」は、油を抽出する際に「ヘキサン」を使用しているという点です。
ヘキサンは、ガソリンに多く含まれる成分で、石油系溶剤の1つです。

ヘキサンは、醤油が完成する時には残っていないので「原材料」としては表示されません。ですが、残っていないといわれても、大豆にどれだけ影響を残しているのかは分かりません。

また、石油系溶剤につけたということは、石油系溶剤を蒸発させるために高温にもかけていることが考えられます。結果、脱脂加工大豆は、通常の大豆よりも酸化してしまい、栄養も風味も落ちている可能性が伺えます。

こうして原材料の「脱脂加工大豆」と「大豆」の違いだけでも、とても大きな差が生まれるといいうことになります。

おいしい醤油選びの基準として、ぜひ覚えておきましょう。

醤油を使い分けて料理上手になる方法


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醤油は大きく「濃口」「薄口」に分かれます。

その他にも、原材料の違いや、工程の違いで、様々な種類に分けられます。風味にも大きな違いがありますので、料理によって使い分けると、それだけで仕上がりをランクアップすることができます。

濃口醤油(こいくちしょうゆ)


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大豆と小麦の量が、等量ほどでつくる醤油です。私たちが通常「醤油」と呼んで使っているのはこの「濃口醤油」にあたります。塩分濃度は、 約16~17%、用途は、幅広く何にでも使えます。

コクや甘み、香りなどの特徴は製品により様々ですので、塩分は同じでも塩味の感じ方が異なることもあります。ぜひ、色々なものを試してみてください。

薄口醤油(うすくちしょうゆ)


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大豆より小麦の量を多くしてつくる醤油です。塩分は、濃口醤油よりも多いのですが、色が薄いために「薄口」と呼ばれています。塩分濃度は、約18~19%、用途は、煮物、すまし汁、だし巻き卵などです。

他にも、めんつゆや、だし汁の色を薄く素材の色を引き立てて、上品に仕上げたい時に使われます。
 

生醤油(生絞り醤油)


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大豆と小麦でつくった麹と塩水を仕込んで、発酵熟成させた醪(もろみ)を火入れをせずに濾過しただけの醤油のことを「生醤油(なましょうゆ)」といいます。
(*同じ漢字ですが生醤油(きじょうゆ)は、だしや甘みを加えていない純粋な醤油のことをいいます。)

火入れをして微生物を殺菌するのではなく、濾過により衛生が保たれるよう菌を除いてから、容器に詰めていきます。

さらに、火入れをすると殺菌だけではなく、香ばしい香りも加わりますが、火入れをしない生醤油は、香りや風味がおだやかで、醪の風味をそのまま感じることができます。

生醤油の用途は、醤油の風味を感じやすいよう、生で使うシンプルな料理がおすすめです。冷奴、お刺身などが特におすすめです。

また、生醤油は醪に火入れをしませんが、さらに濾過もしない醤油は、生揚醤油(きあげしょうゆ)と呼ばれています。

生醤油は、濾過によって微生物が除かれるに対して、生揚醤油は微生物などもそのままの状態であるために変化しやすく、一般のお店にはあまり流通していません。

たまり醤油


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一般的な濃口醤油などよりも大豆の割合が多く、仕込水を少なくしてつくります。濃厚で旨みのある味わいが特徴です。用途は、照り焼きや焼き餅など。タレのようにつけ醤油として使うとおいしくいただけます。

コクのある醤油の風味を生かしたい料理にピッタリです。

 
その他の種類は、醤油を仕込む時に仕込水として醤油を使うため濃厚な風味の「再仕込醤油」や、小麦が多く短期間醸造でつくることにより薄口醤油よりもさらに色が薄い「白醤油」などがあり、一口に「醤油」といっても、実に多様な種類がある奥深い調味料です。

お好みに合わせて、また普段よく作る料理に合わせて、数種の醤油を用意しておくとお料理の幅も広がりそうですね。

醤油の違いは醸造法でも見分ける


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醤油をつくる際の醸造には、「本醸造」「混合醸造」「混合」の3つの方法があります。

・「本醸造方式」

一般的な醤油の醸造方法で、現在は全体の8割ほどがこの本醸造という方式です。

また、本醸造の中でも、醸造を促進するための酵素などを使わず、添加物も不使用のものは「天然醸造」と表示されることもあります。

天然醸造は、添加物などもなく自然の力で、ゆっくりじっくり熟成されているものになるため、おいしい醤油選びの基準の1つになります。

・「混合醸造方式」

本醸造の諸味(もろみ)にアミノ酸液(または酵素分解調味液や発酵分解調味液)を加える作り方で、短期間で醤油をつくることができます。

・「混合方式」

生揚醤油に、アミノ酸液(または酵素分解調味液や発酵分解調味液)を直接混ぜ合わせもので、こちらも本醸造より短期間で醤油をつくることができます。

混合醸造方式や混合方式は、早くつくることが可能で、アミノ酸液を使用することで旨みが感じられやすい醤油になります。しかし、本来の発酵熟成による「旨み」とは全く異なるものですし、発酵による複雑で豊かな風味も楽しむことはできません。

 
大豆、小麦、塩、でできるはずの醤油ですが、原料や醸造方法によっては旨みが十分に出ず、「アミノ酸」や「アルコール」を原料に加えているものも市場に多く出回っているということです。(白カビ防止のためにアルコールを加えている場合もあります。)

ラベルの表示をよく見て「原材料」「醸造方式」を確認してから、選ぶようにしましょう。

おいしい醤油の基本、まとめ


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「丸大豆、長期熟成、天然醸造」など選ぶほど、高価にはなってしまうかもしれません。

ですが、醤油単品でおいしいので、料理の手間がかからず、余分な調味料を足さなくてよいため、本来必要のない調味料代もかかりません。昔ながらのおいしいお醤油は、一見高価に感じてしまうかもしれませんが、上記のことを考慮すると、総合的には高くないのかもしれません。

いろいろなものが添加され、短期間で作られた安い醤油と比較すると、格段に料理がおいしくなるというのが1番嬉しいところ。

また、おいしく醤油を頂くためには、保存方法も大切です。

醤油の保存は、直射日光を避けて冷暗所で。開栓後は、常温で1ヶ月程度で使い切るのが理想的です。可能であれば、冷蔵庫保存をすると、より風味や色がそこなわれずに長く醤油のうまみやおいしさを楽しむことができます。

普段のお醤油の「選び方」や「使い分け」を工夫するだけで、いつもの食卓がより豊かに、よりおいしく変化していきます。
 

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ゆったりマクロビ美人食 松崎 恭子
マクロビオティック師範、管理栄養士。
東京・大塚にて毎月50人の生徒さんが通う人気マクロビオティック教室「ゆったりマクロビ美人食教室」を開催 。

マクロビオティックをベースに「体にやさしい&おいしい料理は、誰でも簡単にできる」方法を皆さんにお伝えすべく料理教室、講演、食事栄養コンサルティングにて活動中。


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