Aroma & Herbs 植物療法

薬は悪?!医薬品とハーブの違い(特徴)と使い方


朝晩、冷え込む季節。みなさん、体調を崩されていませんか?

季節の変わり目は風邪を引きやすい時期ですが、これからの季節に役立つ情報として、医薬品と植物療法(ハーブ)のつかい分けについてお話しします。

医薬品は悪!?


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薬をできるだけつかいたくない、できる限り植物療法でケアしたいという方も少なからずいらっしゃいます。

しかしながら、医薬品を使用しないことで、症状が悪化してしまったり手遅れになる場合もあります。

症状をしっかりと見極め、医薬品が必要な場合は薬を使用することが重要です。そのために、まずは医薬品の特徴について理解しておきましょう。

白い薬(医薬品)の特徴


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医薬品のほとんどが、おもな作用を発揮する成分は単一成分で構成されているため、作用の強さは強力です。

作用が働く範囲も、熱を下げる、痛みを和らげるなどと、目的とする症状を抑えるためにピンポイントに効果を発揮します。

そのため、治療や症状を抑えることを目的として使用するというのが大きな特徴です。

少量でも効果を発揮し作用は強力ですが、その反面、副作用にも注意が必要です。

緑の薬(ハーブ)の特徴


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緑の薬とよばれるメディカルハーブにはたくさんの成分が入っていて、それがお互いに相乗効果を発揮します。

効き目はマイルドで、身体全体に総合的に働きます。

そのため、症状を抑えるためというよりは、予防として日頃から使用することで、身体を健康に保つという特徴があります。

多様な成分がマイルドに働くため、身体に与えるダメージや有害作用の発生が少ないというのも特徴です。

それぞれの特徴を比較してみると下記のようになります。

このように医薬品とハーブにはそれぞれの特徴があるため、それぞれの得意とする作用を大いに活かす使い方をすることが大切です。

「予防したいのか?」「症状を抑えたいのか?」を考えよう!


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例えば、花粉症などのアレルギー症状がある場合の医薬品とハーブの使い方について考えてみましょう。

薬を飲んだ場合


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花粉症でくしゃみや鼻水がひどいとき、すぐに症状を抑えたい場合は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を飲むと症状が治まりますよね。

症状を抑えるため、薬の主成分がピンポイントに働くために1~数錠飲むだけでしっかりと効果があらわれます。

しかし、薬によっては眠くなる場合がありませんか?
これが医薬品の副作用です。

副作用とは本来の目的以外の作用のことを指します。
ひどく、悪い症状が起こることのみを指すわけではありません。

抗ヒスタミン薬の場合は、アレルギー症状を抑えるという目的を果たしますが、それ以外の作用が眠気という副作用としてあらわれます。

今は眠気の出にくい抗アレルギー薬などもあるので、すべてに副作用があるとは一概にはいえませんが、これが医薬品の切れ味の鋭さや副作用の例になります。

ハーブティーを飲んだ場合


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花粉症の時期によくつかわれるハーブにネトルやエルダーフラワー、ペパーミントがあります。

ネトルはフラボノイドやクロロフィル、ミネラルなどを豊富に含み、アレルギー体質を改善するハーブとして知られています。

エルダーフラワーはフラボノイドを豊富に含み、抗アレルギー作用を持ち、咳・鼻水などの症状を緩和するハーブとして知られています。

ペパーミントはメントールの清涼感が得られ、症状が和らぐといわれています。

ハーブを用いた場合の効果は?


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花粉症の症状が出て、くしゃみが止まらないときにハーブを飲むと少しは和らぐかもしれませんが、薬と同じような即効性は得られません。

ハーブにはたくさんの成分が入っており、マイルドに働くため、医薬品ほどのシャープな切れ味は残念ながらありません。

しかし、花粉症の症状が出る前から継続的に飲むことで、体質が改善し、アレルギーに対して強い身体をつくることも可能です。

その代表的な例として、ドイツでは、春先のアレルギー予防に、症状の出る1~2か月前からネトルなどのハーブを積極的に摂取する「春季療法」と呼ばれるハーブの使い方があります。

症状が出る前にハーブ成分をたくさん摂取して体質を改善するという考えで、この方法は現在もおこなわれています。

このように、ハーブは予防を目的につかうことで、ハーブの持つ力を大いに発揮します。

あるメーカーのアンケートで、花粉症患者のうち、薬を飲むなどの治療をしている人の満足度は50%程度という報告があります。

どんなによい薬を飲んでも、身体の中にどんどん花粉が入ってきたら、症状を抑えることが難しくなり、薬を飲んでもスッキリしない場合もあるかと思います。

そのため、日頃からハーブなどを用いて予防するなど、セルフケアすることで体調をくずさない健康な身体作りを目指すことが大切です。

ハーブを摂取したり、免疫機能の大きな役割を担っている腸内環境を、コンブチャやヨーグルト、味噌、ぬか漬けなどの発酵食品で整えることで、体調管理をしやすくなります。
 

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複合成分が効果を発揮するハーブと単一成分が効果を発揮するハーブ


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ハーブは沢山の成分がマイルドに作用するため、ある成分のみの効果を注目して使用することはあまりありませんが、ハーブには多くの成分が相互に効果を発揮するものと主に単一成分が効果を発揮するものとがあります。

例えば、リラックスティで有名なジャーマンカモミール。

このハーブには、強力な鎮静作用をもつアピゲニンという成分、消炎作用をもつカマズレン、α‐ビサボロールなどといった成分が混ざり合い、リラックス効果をもたらし、ストレスで胃がキリキリするような症状を抑えます。

それぞれの成分が混ざり合って効果を発揮するので、単一成分だけを摂取するよりもマイルドでありながらしっかりと症状を落ち着かせます。

一方、ある成分が医薬品と同じ作用を示すことが研究で明らかになっているハーブもあります。

例えば、ダイエットティとして知られるマルベリー。

このハーブには、デオキシノジリマイシンという成分が含まれており、医薬品と同じような薬理作用を示すということがわかっています。

糖尿病治療に用いられる、医薬品のボグリボースなどをはじめとするα-グルコシダーゼ阻害薬とよばれる薬剤があるのですが、以下のような作用を示します。

糖が身体に吸収されるしくみ

糖の吸収

糖分は身体に吸収される過程で代謝・分解されて単糖(グルコース)という形になってはじめて吸収されます。

分解される際にさまざまな酵素が働きますが、二糖(単糖が2つ連なっている糖)を単糖に分解する酵素をα-グルコシダーゼといいます。

そのα-グルコシダーゼの働きを阻害することで糖が分解されないため、身体に糖が吸収されずに排出されるというしくみを用いたのがボグリボースなどをはじめとするα-グルコシダーゼ阻害薬という糖尿病治療薬の薬理作用になります。

マルベリーに含まれているデオキシノジリマイシン(DNJ)は、α-グルコシダーゼの働きを阻害する作用を示すことが研究で明らかにされています。

そのため、この成分の効果を期待して、糖尿病・肥満などの生活習慣予防に用いられます。

このように、ハーブには、複合成分が効果を発揮する場合と、主要な単一成分が効果を発揮する場合があります。

ハーブの有効成分はハーブ!


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しかしながら、ハーブは単一の成分を抽出して摂取するよりも、植物全体の成分を摂取するほうが効果があるといわれています。

ある研究では、ハーブのある成分が、とくに有効な成分であると判明しました。

そこで、その成分を抽出してさらに効果を調べたところ、何の効果も認められなかったそうです。

さらに、成分を抽出したあとの残りのハーブを動物に与えても何の反応も示しませんでした。

このように、単一成分では効果を発揮せず、ハーブ全体として成分を摂取したほうが作用を示すようなハーブもあります。

植物によっては、一つのハーブに100種類以上もの成分が含まれているものもあるといわれています。

成分単独の作用ではなく、複雑に作用しあって効果を発揮するものが多いため、ハーブの有効成分はまさにハーブそのものともいえます。

無駄な成分は何一つない
それが植物のパワーの素晴らしいところです!

是非、ハーブの成分まるごとを楽しんで取り入れてみてくださいね。

日頃から、セルフケアを意識しながらハーブなどを取り入れてみることで、花粉症や風邪で苦しまない体質づくりを目指し、元気に過ごしましょう。
 
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植物療法コンサルタント 井上知佳
植物療法コンサルタント。
自身がストレスや病気で苦しんでいた時に植物に救われたことから、11年間キャリア命で勤務した医療業界を退職。

医学・薬学・栄養学の知識を融合させたオーガニックハーブ・アロマ・Kombuchaを活用した植物療法コンサルタントとして、コンサルティング、セミナー、レッスンを開催。


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